vol.5「そりゃないよ!」 にならないために
とはいえサブレットの落とし穴に、スコンとはまった人もたくさんいる。
現地で知り合いになった
ニューヨーク在住歴3年の女性の体験談はすごかった。
「部屋につくなり、当初の予定金額よりかなり上乗せされた額を請求されたの。
しかも、家主の男性に
「晩御飯を買って来い」っていわれて、
「私はあなたのメイドでも嫁でもありません!!」というと
「じゃあ出て行け!」と、夜中の1時に放り出されたのよ!」
なんとも理不尽な話だ。
結局彼女はその日の夜、公衆電話で泣きながらホテルを探すはめになった。
「ほんと、腹は立つは情け無いやらで、受話器を持つ手も震えたよ」。
確かに旅行者にとって、見ず知らずの他人の部屋に宿泊することは
かなりのリスクを伴う。
お金や盗難の問題だけでなく、
「家主のおやじにお風呂をのぞかれた」というような
女性として、いやNYでなら男性にとっても身の危険を感じる出来事さえあるのだ。
もしこれを読んでいるあなたが、
これからサブレットにトライしようと思うなら、
部屋選びは、慎重に、じっくりと向き合って欲しいと思う。
問い合わせメールや電話のやり取りの間に、
家主はどんな人なのかをじっくり観察してみるのだ。
法外な値段を提示してないか、レスポンスは早いかどうか、
部屋の写真は公開しているか、
人間的に信じられるかどうか。
その場所のことを、先に調べてみるのもいい。
そして、少しでも「?」という感覚があれば、他を探したほうがいいかもしれない。
その家主と幾日かを一緒に過ごすのだから、
その人が原因でくつろげないなんて、最悪だもの。
旅の間は、その部屋が自分のホームベース。
疲れたカラダを芯から休ませることができるかは
旅の成功の大きな要因になる。
自分のシックスセンス(第六感)を信じてみる。
これって、大事なことだと思います。
なーんてえらそうなこといって、実は私も今回が初めてのサブレット体験。
「安全はお金で買え!」といわれるニューヨークで、
ここはひとつ、いちかばちかの勝負に出てみた私なのである。